イカメタルの釣り方(しゃくり方)のコツ
イカメタルゲームは、浮きスッテの胴突き釣りと違って、少ないスッテを思いどおりに操って釣るものです。
非常にゲーム性が高い釣りです。
それだけに、誘い方はいろいろあります。
ここでは、基本的な釣り方を解説します。
イカメタルの誘いでもっとも重要なのは、メリハリです。
“誘ったら、きちんと止める(ステイ)”
このことを念頭に入れて釣ってみるとよいです。
仕掛けを投入する前に、グロー系のスッテは、船のライトなどで蓄光させます。
その方が、よりイカにアピールできるので威力が倍増します。
忘れずに行ってくださいね。
まずは、仕掛けを船長から指示があった棚まで沈めます。
底まで沈めた場合は、着底後すぐに5回ほど巻き上げます。
根掛かりを防止するためです。
中層で釣る場合は、指示棚まで沈めば、すぐに誘い始めます。
日中の釣りは、ほぼ底だけを攻めます。
夜間の釣りは、イカのいる棚を探ります。
基本的には、明かりにつられてイカがだんだん浮いてきますので、狙うべき棚が浅くなってきます。
ただ、棚は時間と共に変化します。
先ほどまで釣れていても、急にまったく釣れなくなることもあります。
そのような場合は、再度イカのいる棚を探る必要があります。
逆に、日中は底にしかいませんので、棚を探る必要性はほとんどありません。
誘う際には、次のようなテクニックがあります。
<テクニック1>
2回ほどに分けて真上までシャクり上げた後沈めて、しっかり止めます。
沈める際は、フリーフォール(ラインを張らずに沈めること)とテンションフォール(ラインを張った状態で沈めること)使います。
はじめに、フリーフォールでやってみて、イカの反応がイマイチならテンションフォールに変えてみるとよいです。
当たりがなければ、これを繰り返します。
<テクニック2>
真上まで大きくゆっくりとシャクり上げて沈め、しっかり止めます。
沈める際には、フリーフォール(釣れなければテンションフォール)です。
当たりがなければ、これを繰り返します。
<テクニック3>
ロッドを小刻みに動かして、シェイクさせます。
回数や強弱についていろいろ試してみるとよいです。
シェイク後、しっかり止めます。
当たりがなければ、これを繰り返します。
<テクニック4>
3回連続で巻きシャクリを行います。
その後、5~10秒止めて当たりを待ちます。
当たりがなければ、再度これを繰り返します。
当たりがあれば、誘い上げずに、そこでロッド操作やフォールでスッテを抱かせます。
どの誘い方にも共通するのが、誘った後は必ずしっかり止めることです。
しっかり止めないと、イカが乗ってきません。
波で船が揺れる中での釣りでも、必ず止めなければなりません。
フリーフォールとテンションフォールを組み合わせる
フリーフォールとテンションフォールを効果的に使い分けたいのなら、こちらを参考にしてください。
どちらも行って反応のよい方を採用するのは間違いありません。
ただ、うまく使い分けることでイカへのアピールを強めることができます。
効果的と言われる誘い方は、テンションフォールで見せてフリーフォールでやる気を高めて乗せるというものです。
まず、テンションフォールでじっくりスッテを見せてアピールします。
フリーフォールでは速すぎて、アピールするところまではいかないことがあります。
その後、シャクリを入れてからのフリーフォールです。
今までゆっくり沈んでいたスッテが、急に速く沈んでいくと、イカのスイッチが入ります。
イカのやる気を高めることで、スッテを追って抱かせることができるのです。
基本的には、この3パターンをマスターすればよいです。
当たりがなければ、少しアレンジしたり、組み合わせてみます。
沈めている時や止めた時に、当たりがあることが多いです。
それは、イカはスッテが水平姿勢の時に抱きつくためです。
沈めている時や止めた時は、スッテが水平姿勢になっています。
シャクリやシェイクは、イカにスッテをアピールするために行うものであり、抱きつかせるのは沈める時と止めた時です。
日によっては、誘い過ぎるとまったく乗らないことがあります。
このような時は、ゆっくり巻き上げて止めたり、沈めて止めるだけでも釣れることがあります。
当たりはあるのになかなか乗ってくれない時は、1度イカの視界からスッテを消すために、上下2mぐらい棚を変えてみます。
そして、誘いをかけながら、先ほど当たりがあった棚で止めると乗ってくることがあります。
いろいろ試してみるとよいです。
一般リグとオバマリグのおすすめの釣り方!
一般リグは、素早いシェイクなど積極的に誘って釣ります。
やや激しめに誘ってもOKです。
オバマリグはスローなアクションで釣ります。
イカにスッテをじっくり見せます。
大きなイカはスローな誘いを好むので、大型狙いならオバマリグがおすすめです。
当たりには、いろいろあります。
- コツンと竿先がわずかに曲がる。
- 次に誘う際に重みが感じられる。
- 曲がっていた竿先がフワッと浮き上がる。
繊細な当たりが多いので、常に竿先に集中しておかないと、当たりを見逃してしまいます。
きちんと合わせないと、イカがスッテに乗ってくれません。
そのため、当たりがあれば、すぐに合わせます。
はじめはおかしいと感じれば、何でも合わせるとよいです。
やっているうちに、当たりがわかるようになります。
それに、例え乗らなくても、合わせ自体がよい誘いになります。
オバマリグ(ドロッパーがエギ)で当たりがあった場合
止めている時に当たりがあれば、イカはエギに掛っている可能性が高いです。
しっかり掛っているかどうかわからないので、ゆっくり巻き上げた方がよいです。
シャクッて沈めている時に当たりがあれば、イカはイカメタルスッテに掛っている可能性が高いです。
この場合は、しっかり掛っているのでゴリゴリ巻き上げてもよいです。
あくまで目安です。
合わせが失敗した時は、次のようにするとよいです。
・ゆっくりスッテの重みを感じながら、シャクり上げた竿を下げていきます。(テンションフォール)
・シェイクして止めます。
・その場で竿を2~3回煽って止めます。
このようにすることで、再びアタックしてくることがあります。
イカが乗れば、重みを感じるのですぐにわかります。
あとは、ポンピングせずに巻き上げます。
イカが引き込んでいる時は、無理に巻き上げず、引き込みが弱くなるまで待ちます。
複数のスッテやエギを付けているのなら、ゆっくり巻き上げると、追い食いしてくることがあります。
イカが乗らなければ、こまめにスッテのカラーチェンジをすると思います。
では、釣れている時はどうでしょうか?
意外と釣れている時にはカラーチェンジを行わないものです。
実は、釣れていてもカラーチェンジを行った方がよいです。
最大の理由は、イカをスレさせないようにするためです。
スレてしまうと、スッテに反応しなくなってしまいます。
他の理由としては、イカが乗るまでの時間を短縮させるためです。
カラーが変わると、イカのやる気を高めることができます。
毎回カラーチェンジするのは大変なので、5匹ほど釣れば交換するぐらいでよいです。
このようにすることで数を伸ばすこともできます。
交換するカラーにも一工夫が必要です。
しばらく釣っていると、その日のヒットカラーがわかるようになります。
カラーチェンジを行う際は、次のようにします。
ヒットカラーと同じベースカラーの中で、ベース以外のカラーのみをローテーションで変えていきます。
このようにすることで、イカの反応を高く維持できます。
ただ、日によってはヒットカラーと正反対のカラーに変えた方がよいこともあります。
縦の誘いだけでなく横にも誘う!
真下に沈めて釣るのは、縦の誘いによる釣り方です。
これが基本ですが、ずっとこれを繰り返していると、イカがスレてしまうことがあります。
そうならないように、たまに横に誘ってみるとよいです。
これはどういうことかと言うと、仕掛けをキャストして、イカメタルスッテを弧を描くように真下まで寄せてくる(カーブフォール)とういう釣り方を指します。
まず、イカがいる棚までの距離分をキャストします。
そして、真下まで来た時に、ちょうどイカがいる棚に来るのがベストです。
カーブフォール中に、当たりがあるかもしれませんので、穂先に集中しておきます。
当たりがなければ、カーブフォール中に軽くシェイクするとよいです。
棚が深い場合は、棚までの分をキャストするのは難しいですが。
そのような時は、キャスト後にある程度沈めておいてから、カーブフォールさせるとよいです。
また、船のライトでできる明暗の境目にキャストしてもよいです。
イカは、明暗の境目にいることが多いためです。
こうすることで、縦の誘いでイカがスレる可能性が低くなります。
絶対ではありませんが、1度試してみてください。
良型のイカを狙うには?
できるだけたくさん良型のイカを釣りたいという人もいるでしょう。
そのような人は、次のような釣り方をすればよいです。
数釣りに徹する
たくさん釣れば、中には良型も混じるという考え方です。
底を攻める
良型のイカは、底に潜んでいることが多いためです。
軽いスッテで誘ってみる
軽いスッテで誘うと、良型のイカが釣れやすいためです。
船の陰を狙ってみる
良型のイカは、浮いてきても、船の陰に隠れていることが多いためです。
このようにすれば、必ず良型が釣れるわけではありません。
しかし、やってみる価値はあります。
釣れなくなってもやってはいけないこと!
暗くなると、時間と共にイカは浮いてくることが多いです。
浮いてくると、10m以内でも釣れまくります。
でも、先ほどは釣れていても、急に当たりが遠のくことがあります。
このような時に、ついついやってしまうのが大きく棚を変えることです。
釣れないので底付近を狙ってみようと、一気に仕掛けを沈めることもあると思います。
しかし、この釣り方は間違っているというのです。
実は、一気に仕掛けを沈めると、タナボケを誘発してしまうのです。
タナボケとは、イカが広く散ってしまうことです。
広く散ってしまうと、数釣りは難しくなってしまいます。
釣れなくなっても、少しずつ仕掛けを下ろしていくなど、細心の注意を払わなければなりません。
このことは、自分だけが守ればよいというわけではありません。
乗船者全員が守らないといけないのです。
全員が棚を共有することが大切です。
サバとイカの当たりの違いは?
イカメタルをしていると、サバの猛攻にあって、どうしようもないということがよくあります。
ただ引っ掛かるだけならよいのですが、スッテを丸ごと飲み込んでしまって、取り出すのに苦労することが多いです。
こんな感じです。
サバが自然に食ってしまうのはある程度仕方ありませんが、サバとイカの当たりの違いを判別して、確実にイカをゲットできればありがたいですね。
どうすれば、サバとイカの当たりの違いを見分ければよいのでしょうか?
サバは、ガツンという当たりが多いです。
他の小魚もよく似た当たりです。
一方、イカの当たりはというと、竿先がグッと下がるような当たりやフッと軽くなるような当たりがほとんどです。
イカの当たりの時には、きちんと合わせるようにします。
サバがいる場合は、レンジを変えたり、激しめの誘いは控えるようにした方がよいです。
できる限り、ソフトに誘うようにします。
いろいろなイカを釣り分ける!
三重県や和歌山県などでは、冬の夜釣りでイカメタルを楽しむことができます。
しかも、ケンサキイカ(マイカ)・スルメイカ・ヤリイカの3種類を狙うことができます。
イカによって、狙い方が異なります。
ヤリイカ |
もっとも臆病です。 |
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スルメイカ |
非常に獰猛です。 |
ケンサキイカ | ヤリイカとスルメイカの中間です。 |
狙う棚や誘い方によって、うまく釣り分けることができます。